風鈴丸

丈二

2006年09月25日 00:00



かみさんと駿河区のスーパー「静鉄ストア」へ買い物に行く。この店の正面には郷土の版画家風鈴丸の壁画がある。
壁画があるのはここともう一店だけだが、静鉄ストアは品揃えがが豊富で、普通のスーパーにはない洒落た商品構成で人気の店。
今日はスーパーの話ではない。(^^ゞ 私の大好きな風鈴丸さんの紹介をしたい。
下の作品はタイトル写真のアップ。


この作品の著作権は風鈴丸さんにあり、御本人に無断で転用してはいけません。

風鈴丸さんは静岡市で生まれ、静岡市で創作活動を続ける地元の女性(美人です)版画家。
私が彼女の作品に初めて出会ったのは今から数年前、市内のデパートの個展でだったと思う。
「おてまえ」という作品の前で釘付けになった。その作風に驚き、深い共感を覚えた。

池の上に正座した女の子(風鈴丸)が、とかげの差し出すお茶を待つ図で、
詩が「カナヘビにさそわれて、水たまりの上にすわる、私のために、お茶とお菓子を、なれない手つきで、はこんでくださる。水の上でも、母さまにいわれたとおり、お行儀ようしなくては…」

というものだ。私の感性にビンビン響いた。
早速会場にあった図録を購入した。彼女の作風は、「夢と現実の狭間に浮かぶ幻想の心象世界を、自作の詩とともに画面に描き、表現しています」(風鈴丸HPのプロフィールより)
下の作品は「お昼寝はやめられない」
仰向けに寝ている大きな猫をベッドにして、主人公と愛らしいキャラ「牛乳太郎」が昼寝をしている図。素晴らしい発想だ。


作品の著作権は風鈴丸さんに有るので、複製・転載を禁じます。

そして一昨年の暮れに松坂屋で行われた個展で、初めて風鈴丸さんにお会いし、お話することができた。そこで購入したのが下の作品。「晴れたらあそぼ」


作品の著作権は風鈴丸さんに帰属し、複製・転載は禁じます。

綺麗。豊饒の喜びを感じる。作品もさることながら収納する額縁が素敵だった。
日光の当たらない部屋の、北向きの壁に飾っている。

彼女の作風は私の感性にズバリ合ったのだが、プロフィールにあるように夢を題材にすることが多いのだと思う。宮沢賢治、つげ義春と通じるものがあるかもしれない。女性特有の細やかさ、柔らかさ、優しさで慎ましくも華麗な世界を展開している。
11月1日から静岡の松坂屋で個展が開かれる。彼女にお会いできるのを楽しみにしている。
静岡の皆様には是非ご覧いただきたい個展である。
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