沖縄本(2)
名著「沖縄イメージを旅する」に出会う前(お盆の頃)、私は漫画家小林よしのり氏の
「沖縄論」を読んだ。
小林よしのり氏のライフワーク(?)「ゴーマニズム宣言」は週刊誌「SPA!」の時代から購読又は立ち読みで愛読してきた。
単行本の「戦争論1~3」「靖国論」「台湾論」などは氏の代表作と言える。
この「沖縄論」は既に2005年に出版されていたが、何やかやでようやく購読することができた。
小林よしのりといえば、今の若者達には「コロコロコミック」に連載され、TV放映もされた「おぼっちゃまくん」の方が通りがいいだろうか。「おぼっちゃまくん」は面白かった。
「ゴーマニズム宣言」は何分劇画調なので過激な表現も多いが、彼の考え方は支持できる。
本書「沖縄論」も歯に衣着せぬ物言いで“ごーまんかまして”いる。
第二部「琉球王朝とは何か」では、沖縄人に対し、「『命どぅ宝』と『物呉ゆしどぅ我御主』は自立の思想たり得るか?」と辛辣な疑問を呈しているが、沖縄人に対する愛情は一貫している。
そして、「むしろわしが驚くのは、あれほど支那との朝貢貿易を続けながら、沖縄にはついに、仏教が根付かなかったことだ。(中略)したがって沖縄には民族・宗教・言語などにおいて、古代大和の要素が色濃く残っている。
沖縄のオリジナリティーとは『御嶽(ウタキ)』であり、ニライカナイ信仰であり、今も『ノロ』や『ユタ』が継承している原初的な宗教感覚なのだ。
あえて極論すれば、沖縄こそが純粋な日本であり、近代化された本土は、不純な日本である。」
私はなるほどと思う。
異論は多々あるだろう。沖縄人の方々のご意見を聞いてみたい。
さてもうひとつ読んだ沖縄本
、「島田神助のすべらない沖縄旅行ガイドブック」。
これは肩肘張らない気楽に読む沖縄本だ。
宮本亜門氏のように移住はできないが、無類の沖縄好きであるタレント島田神助氏が、シチュエーション別に設定した沖縄旅行コースの紹介である。視点が面白く、好感が持てた。
自身がオーナーの店「TOMURU」の宣伝も、さり気なくやっている。
先の多田治氏は「沖縄を食い物にしている」と批判しているが、どんな店だろう。
自分自身で行って見てみなければ、私には何んとも言えない。
さて、今週の「鶴瓶の家族に乾杯」は、かの(水木師の弟子)荒俣宏氏とともに石垣島を訪ねていた。
来週の後半が楽しみだ。
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