琉球舞踊で一息ついた後、琉フェス後半のトップはご存知
夏川りみ。
観客の歓声が一段と高まる。まずは三線を手に新曲「愛よ愛よ」を歌った。
続いて発売直前の4枚目のオリジナルアルバム「風の道」から「ずっと憶えてる」を
独唱した。
このときの鮮烈な印象は今でも私の記憶に焼きついている。
沖縄も三線も癒しも無い、彼女の心の叫びを聞いたような気がした。
今思うとこの「風の道」はかなり地味なアルバムだ。
お次はお約束「涙そうそう」。会場のボルテージは一気に上がる。
3曲歌い、引っ込もうとした彼女に聴衆は「アンコール!」の大合唱。
彼女が応えた歌は「ファムレウタ」。大満足の我々オーディエンスだったが、こういう
大きなミュージックフェスでアンコールを受けたアーチストは、今に至るまで彼女一人
だけだ。
知名定男(左)、登川誠仁(右)〈アストロビジョン映像〉
場内の興奮が少し冷めた後登場は、大御所・
登川誠仁と
知名定男の師弟コンビ。
誠小先生は六線だ。まずは「加邦よー」。
続く「19の春」は、自分が聞いている歌詞と違う。
当時は同じ歌でも替え歌が幾つもあることを知らなかった。
ここで誠小先生のご挨拶。ウチナーグチで全く意味は分からなかった。
最後は「ナークニー~汀間当」。
今でこそ知名定男さんは大好きな唄者だが、当時私は彼の良さが分からなかった。
そして舞台のセッティング中に沖縄観光PRがあり、
BEGIN 登場。
会場のボルテージはさらに上がる。
BEGIN
「いつまでも」でそろりとスタートと思ったら、「オジー自慢のオリオンビール」でアリーナは大騒ぎ。
そして「かりゆしの夜」。もちろん後半はカチャーシー。ラストはお馴染み「島人ぬ宝」の大合唱。私も感涙にむせびながら声を張り上げた。(T∀T)
BEGINが退場した後、オーディンスの興奮がどよめきのように漂っている。
さて、ここで一息。BEGINの余韻が残る中、ベテラン四人組「
でいご娘」が登場した。
それぞれ三線、太鼓、三板を受け持ち、4曲披露した。分かったのはラストの「多幸山」のみ。
後で知ったが、彼女達は四人姉妹。芸の深さを感じた。
続いては
Kiroro のお二人。
ご存知「ベストフレンド」で始まり、新良幸人の三線をバックに「てぃんさぐぬ花」、
ラストは「未来へ」。ステージに爽やかな風が吹きぬけた。
刻々と時は過ぎ、午後8時半、ついに
大工哲弘登場。
白っぽいアロハに紫の鉢巻き。なんというカッコイイお姿!
お囃子の女性が二人。一人は奥さんだ。
バックにキーボードを従え、まずは「つんだら節」。
大工哲弘
「待ち時間が長くて、すっかり酔ってしまいました~」などとユーモアトークのあと、
「汗水節」。
そして3曲目の歌に入った途端、私は吃驚仰天した。
彼は「生活の柄」を歌い始めたのだ。あの高田渡の歌だ。なぜ彼が・・・
(このときは気付かなかったが作詞は沖縄出身の山之内獏だった。このあと暫くして
私は「ジンターナショナル」を購入した)
続いては「まみどーま」。奥さんのアクションも絶好調。
さあ、ラストは正調「安里屋ユンタ」。勿論合いの手は我々全員で。
そして今までの出演者が再び舞台に上がり、「安里屋ユンタ」の大合唱からフィナーレへ。
フィナーレ
私はフィナーレを客席外のモニターで見ていた。終わったらすぐ帰れるように。
下地勇、新良幸人、大島保克、嘉手刈林次、次々とメインを交代しながら歌っていく。
何を歌っているか分からない。アリーナがカチャーシーを踊っているところをみると「唐船ドーイ」だろうか?
クレジットにあった与那覇徹は出ているのだろうか、モニターではよく分からない。
午後9時を大部回ったところで終演。
こうして実に6時間以上に及ぶ大ミュージックフェスティバルは終わりを遂げた。
私が初めて目の当たりにした「琉球フェスティバル2004in大阪ドーム」。
記憶が薄れないうちにこの「イラヨイほりでい」に書き留めておきたかった。