“夢 中” (うるま市民芸術劇場にて)
6月12日。午前7時半過ぎ。
去年同様コザのサンライズホテルに宿泊した我々は、フロント奥のレストランで
モーニングサービスの朝食を摂った。
トースト、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、ジュースにコーヒー。
量が丁度いいので気に入っている。
そして9時45分、サミー氏の運転で雨の中、コンクール会場の「うるま市民芸術劇場」へ向かった。
いよいよ去年の雪辱を晴らすべき時が来たのだ。
会場のうるま市民芸術劇場
10時ちょうど会場着。控え室は既に全員揃っていて支度にかかっていた。
赤地門下生8名の受験番号は殆ど190番台。私はしんがりの197番。
出番は午後1時半頃。10時半頃には着物に着替え、本番に備え待機。
雨が止んだ様なので外で2~3回練習。後は座ってじっと時が来るのを待つ。
お昼の休憩になったが、飴玉1個以外何も口にしなかった。全ては終わってから。
プログラムは順調に進み、12時半前、「190番台の方、並んでください。」
予定より大部早く主催者からのコールがあった。ここから本番までの時間が長かった。
鼓動は平常だったが、手のひらに汗をかいて竿やバチが持ちにくい。
のび太さん、あ◎みさん、磐田の方々が次々と舞台へ出て行った。
皆破綻無く歌いきっていく。そして、「197番、安波節。」のアナウンス。
一礼し、マイクの前に立つ。意外と静かな心で会場を見ることができた。
指は無意識に動き、歌詞も自然に出てきた。
2箇所音を外したが、歌はしっかり歌えたと思う。
完璧ではなかったが、納得できる舞台だった。
控え室に戻り、赤地先生にお礼。挑戦者全員外へ出て記念撮影。
新人賞挑戦の8名と赤地先生、小泉先生。
今は15日の午後11時50分。
今朝、赤地先生から電話があった。
「合格です。」
今思い返すと、うるま市民劇場での4時間は、細部の記憶がはっきりしない、まるで
夢の中にいたような、「夢中」の出来事だったような気がする。
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