「ベンジャミン・バトン」
私はてぃーだブログの“お気に入り巡り”を日課にしている。
今朝
DJポチ氏の映画批評に「ベンジャミン・バトン」を見つけた。
DJポチ氏はその評論で遡上に載せた作品を褒めることは滅多にない。
勿論今回の「ベンジャミン・バトン」もベタ褒めしている訳ではない。
しかしその評論の端々にこの作品を絶賛する氏の想念を感じた。
「ベンジャミン・バトン:数奇な人生」でブラッド・ピットがアカデミー賞・主演男優賞にノミネートされているのは知っていたし、作品にも興味はあったのだが、昨日今日の予定には入れていなかった。
しかしこの
DJポチ氏の評論を読んで私は決めた。
すぐに見たい。今日見に行こう。
お馴染みの清水
MOVIXへ。
行ってみて驚いた。
日曜とはいえ午前10時過ぎというのに長蛇の列。
開演時間が過ぎ、予告編が終わり、本編が始まったところでようやく入場。
私の長い映画人生の中でこんなことは初めて。
2時間48分、一人の男の一生が終わった。
静かな感動。
思わず私の眼に涙が溢れた。
ベンジャミン45歳、デイジー18歳(推定年齢)
「ベンジャミン・バトン ー数奇な人生ー」(米国)
監督:デビッド・フィンチャー
主演:ベンジャミン(ブラッド・ピット)、デイジー(ケイト・ブランシェット)
「第一次世界大戦末期の1918年にニューオーリンズで始まり、21世紀へと続く彼の人生は、喩えようも無いほど不思議なもの。“普通”とは言い難い彼は、出会った人々や場所を心に刻み、愛と出逢い、愛を失い、生の喜びと死の悲しみ震えながら、壮大な旅を続ける。(中略)
数え切れない出逢いと別れの中でベンジャミンの人生を大きく変えたのは、生涯想い続けた女性デイジー。互いに求めあいながらも別々の時の流れを生きなければならない二人。人生のちょうど真ん中で、やっとほぼ同じ年齢になった二人は、互いを慈しむように強く優しく愛し合う。しかし彼らは気づいていた。やがてまた時に引き裂かれることを。」(パンフレットより)
ベンジャミン18歳、デイジー45歳(推定年齢)
80歳の肉体年齢で生まれた主人公は生みの親に棄てられ、老人ホームを経営する黒人夫婦に育てられる。
老人ベンジャミンと少女デイジーが出逢い、お互いが強く惹かれていく。
成長するにつれ彼の肉体はどんどん若返っていき、彼女も大人になっていく。
いくつかのすれ違いの末、ついに二人は結ばれる。
(ベンジャミン34歳、デイジー27歳位だろうか)
私はその映画人生で数え切れない程の愛の瞬間を見てきた。
でもこれほど
美しい映像は見たことが無い。
これほど感動した
愛は無い。
DJポチ氏も触れていたが、ブラッド・ピットの抑制の効いた演技が素晴らしい。
特に老年(肉体はハイティーン)の輝く美貌に見え隠れする憂愁の表情は、見る者の胸を打つ。
私は今年のアカデミー賞で、「ベンジャミン・バトン」の作品賞、ブラッド・ピットの主演男優賞の受賞を願わずにはいられない。
75歳のベンジャミンが車椅子から立ち上がり、歩き始めるシーン。
リアルな演技、リアルなメイク・CGである。
ぴーやし的評価は、言わずもがなの・・・★★★★★(満点)
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